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Party Syndromeの現場に踊る足跡の記録。


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Twitter300字SS 第三十五回参加作品
お題「休」
ジャンル:オリジナル
注意書き・制限事項なし
#Twitter300字ss

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 今春、営業部に人型ロボットが導入された。仕事は速く知識は多く、何連勤でも耐えられる。何より顧客の受けが良い。社内の評判は上々だった。

 数ヶ月後、会社宛にメールが届いた。
「ロボットさんにもお休みをあげてください」
 彼には夏休みがないと聞いて心配になった、との内容。
 いつ誰がそんなことを話したのか。人事部が調べてみると、外回り中に電車内で少女と会話した記録が見つかった。
『ロボットさんは夏休みに何するの?』
『こいつはそういうのないんだ』
 外回りに同行していた社員の声が録音されていた。
 すぐその社員と営業部長が呼び出された。彼らの抗議に人事部長はこう答えた。
「休ませなければ壊れる。それは人間もロボットも同じだ」

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Twitter300字SS 第三十四回参加作品
お題「渡す」
ジャンル:オリジナル
注意書き・制限事項なし
#Twitter300字ss

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クラスの気になる女子が吹奏楽部の公演を観たいらしい。
噂を聞いた僕は吹奏楽部にいる友人たちに頼み込み、チケットを融通してもらった。

でも肝心の僕がそれを渡せないまま、公演前日。
廊下の角にあの子を見つけて、勇気を出して一声掛けた。
「あの!」
それから何と言うのかど忘れして、気がついたら後ろ手に持っていたチケットを差し出していた。
「これなんだけど……」
「ありがとう! 拾ってくれたのね!」
「えっ」
「やっと誘えたのに肝心のチケットなくしちゃって、困ってたの。見つかってよかった!」
彼女は僕の手からチケットを引き抜いて、教室へ戻ってしまった。

これは悪い夢なのか?
いつまでたっても目覚まし時計の音は聞こえてこなかった。

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Twitter300字SS 第三十三回参加作品
お題「かさ」
ジャンル:オリジナル
注意書き・制限事項なし
#Twitter300字ss

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体育祭のマスゲームの演目は毎年ダンス部が用意する。
今年は全員が傘を持って踊ることになった。誰の提案だったかは忘れた。

振り付けが完成した頃、各クラスに全員分のビニール傘が届いた。
それから体育の授業があるたび、お揃いの無色透明な傘が校庭にずらりと並ぶようになった。
練習が始まってすぐの頃は隊列も持ち方もバラバラだったけど、次第に足並みが揃ってきた。
完成したらきれいな光景になりそうだった。

練習が進むうち、傘を壊す人が出た。
自分の傘を取られたとわめく人が現れた。
誰からともなく目印をつけ始めた。
競うように派手な飾りを貼り付ける人が続出した。

体育祭当日。
校庭のトラック内いっぱいに、色とりどりの傘が花開いた。

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Twitter300字SS 第三十二回参加作品
お題「色」
ジャンル:オリジナル、ある人々の特別な時間
注意書き:制限事項なし
#Twitter300字ss

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誰もが黒い服を着ていました。
白い物ばかり置かれている部屋に案内されました。
あなたは真っ白な衣装を着て、白い箱の中に飾られていました。
眠るあなたの周りだけはパステルカラーに彩られていました。

そこかしこですすり泣く声がします。
ここには悲しみがあふれているはずなのに、あなたがいる場所だけは嘆きも涙も浄化されて消え失せたような、美しい輝きに満ちていました。
不思議ですね。あなたがいるその場所こそ悲しみの中心なのに。

今日、私はあなたの隣で、あなたへ書いた最後の手紙を読みました。
私がマイクの前に立って喋っているとき、あなたは何を思ったでしょう。
「ありがとうね」
あなたの好きな言葉、今日は私に言わせてください。

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Twitter300字SS 第三十二回参加作品
お題「色」
ジャンル:オリジナル(既存作品ベース)、いつもの140文字の延長戦
注意書き:制限事項なし、未読でも多分大丈夫だと思います
#Twitter300字ss

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何度呼びかけても起きなかった藍が、携帯端末の着信音を聞いて飛び起きた。
彼女を夢の世界から呼び戻した電話は重要な用件だったようだが、電話に出た当初と発信者が分かってからは明らかに態度が違っていた。本人の期待とは内容か相手が違ったらしい。
青い瞳が明らかに曇っている。
黒い瞳が影に沈んでいる。
藍の虹彩の色が左右の目で異なる理由について、私は今のところ何も聞かされていない。特別な能力との関連を疑ってみた者もいるらしい。今のところ関連を示唆するデータは見つかっていないと、彼女をよく知る研究員が語っていた。
「人の顔じろじろ見てそんなに面白いの?」
私を映した瞳に雷雨の降り始めを見た。
振り向くと外は快晴だった。


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自己紹介:
化屋月華堂(親サイト)&カフェ「パーティ」(子サイト)管理人。今のところ活動は後者の方が活発。
一応今は社会人なので控えめに動いてるつもりだが、その割に子供じみた言動も多々ある。自覚あり。

ちなみにブログ名は“カフェパにのめり込んで離れられなくなった人”を指す造語に由来。
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