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Party Syndromeの現場に踊る足跡の記録。


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Twitter300字SS 第七十八回参加作品

お題「波」
ジャンル:(1)オリジナル、とある普通の世界の話
     (2)オリジナル/一次創作シリーズ、とある不穏な近未来世界の話
注意書き:特になし




---

「ハロー、ハロー」
 天気予報を見ていた幼い娘がテレビに手を振った。僕が見に行ったときにはもう次のニュースが始まっていて、何に反応したのかは分からない。
 データ放送のボタンを押すと「波浪警報」の赤いアイコンが表示された。
 今夜、大型の台風が激しい波を連れてこの港町へ向かってくる。
「こっちへいらっしゃい」
 新聞を広げていた親父が娘に手招きした。子ども向けの連載漫画で気を引こうとしたようだけど、娘はその下の天気図に目をつけた。床に落ちていたボールペンを握って、ぐりぐり。
「なんだい、それは」
「ハロー!」
 予報円に落書きしてスマイルマークにしても、台風の威力は弱まってくれない。だけど茶の間の空気は少しだけ晴れた。

---

 流れ星が落ちた町で、商店の主から破片の買い取りを打診された。藍の買い物を見て金があると確信したらしい。
 実物を見たいと答えると、落下地点のクレーターから離れた洞窟に案内された。焦げた金属の塊が隠されていた。
「役人は金を払わないからな」
「だから勝手に持ち出したの?」
 藍が文句を言う間に近づき、読み取れた文字列に身震いした。
 これはある宇宙望遠鏡の残骸。かつて大気圏外に打ち上げられ、遠くの天体が発する様々な電磁波を観測していた。藍を含めほとんどの人間はその重要な意味を知らないだろう。
「正体が分かれば高く売れるか」
「相手次第かと」
 持ち主が地上から壊滅していなければ。私だけ惜しむ点が違うことを隠して答えた。


---
それぞれ字下げと改行を除いて300文字。

「ハローハロー」
週の中頃に気象情報を追いながら思いつきました。

「流星の値打ち」
140文字練習でおなじみ、クリーチャーの侵略で宇宙開発が途絶えて人類が地上に戻された時代のファンタジー『ストレイトロード』から。
語り手ゼファールはわけあってこのあたりの話に詳しいのですが、こういうときは相棒と「波長が合わない」。
一応、前回参加できなかった分のお題「答える」も入れました。
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自己紹介:
化屋月華堂(親サイト)&カフェ「パーティ」(子サイト)管理人。今のところ活動は後者の方が活発。
一応今は社会人なので控えめに動いてるつもりだが、その割に子供じみた言動も多々ある。自覚あり。

ちなみにブログ名は“カフェパにのめり込んで離れられなくなった人”を指す造語に由来。
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