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Party Syndromeの現場に踊る足跡の記録。


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テキレボの特徴の一つが、毎回「イベント前に」webで公開される公式アンソロジー企画。
同じテーマにそっていろんな人がいろんなものを書いてくるので、作風や好きなモチーフがよくわかるという点でも、上手な人の作品が勉強になるという意味でも、とてもよいものです。

化屋は状況によって出したり出さなかったりするのですが、第9回テキレボではなんとか提出しました。
早期提出(アンソロ公開前に出せると閲覧数が伸びるらしい)こそ断念しましたが、締切日におびえないで余裕もって書き上げただけえらい。Ristaえらい。(相方含め誰も褒めてくれないので自分で褒める)

で、その内容なんですが。
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Twitter300字SS 第五十六回参加作品

お題「旅」
ジャンル:ぎりぎりオリジナル、とある普通の世界の話
注意書き:ただのネタです

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 黄色いボディに茶色のライン、差し色の赤が決まってる。
 一緒に走り出せばぐんぐん加速。頬を切る風がびりびり騒がしい。
 その辺をぐるりと一周して家の前に戻っても、もうおかしな鳴き声は出なくなった。
 ピカピカに磨き上げた相棒は前よりずっとスマートで軽やかになった。見た目も動きもすっかり見違えた印象だ。
「何してるの?」
「自由研究」
 自転車の構造と修理の記録を図解にして、大きな紙に書き上げたら、夏休みの宿題はほぼ終わり。
 後は絵日記のネタを探すだけ。
 そういえば、さっき赤いベルを鳴らしながら追い抜いた人は、大きなバックパックを背負っていた。どこか旅行にでも行くところだったのかな。
 いっそ冒険の旅にでも出てしまおうか。

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とある夏のイベントをヒントに書いてみました。
Twitter300字SS 第五十五回参加作品

お題「あう」
ジャンル:オリジナル、とある不思議な世界の話
注意書き:特になし

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 薬屋の作業台の上には変わった色の芋が一つ。
 受付嬢と薬師たちが頂き物を囲んで、話題は今日の晩ご飯。
「これ食べるの?」
「見たこともないものをどうやって食えと」
「泥みたいな色してらあ、毒があるに違いない」
「毒があるなら薬にできるかも。調べてみよう」
「召し上がってくださいって渡されたのに?」
「傷んでる匂いはしないね」
「どんな食材にも必ずそれに合う調理法がございます」
「煮るか蒸すか」
「焼いたら、きっと、おいしい」
「一個しかないなんて。薄く切って分けなきゃ量が足りません」
「よし決めた。育てて増やしてからいろいろ試そう」
 最後に現れた店主がそう言って芋をさらってしまった。
 あっけにとられた顔だけは皆一緒だった。

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意見が合わない限り献立はなかなか決まらない。これは毎日の課題。
Twitter300字SS 第五十四回参加作品

お題「水」
ジャンル:オリジナル、とある普通?の学校の話
注意書き:特になし

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 昇降口から外に出ると、水玉模様の傘を差した子が立っていた。
 空を見上げても雨は降っていない。天気予報は一日中晴れだと言っていたし、傘を持っている子なんて他にはいなかった。
「どうして傘持ってるの?」
「まだかな。まだ降ってこないかな」
「帰らないの?」
「この傘で帰るの、楽しみにしてたのに」
 こちらの声には全然答えないで、ずっと校庭の方を向いたまま立っている。
 いったい何を見ているのか。横に回ってその子の顔を見ようとしたら、後ろから名前を呼ばれた。振り返った先には同じクラスの友達がいた。
 ばいばい、また明日。
 手を振ってからもう一度横を見ると、そこには誰もいなかった。
 傘立ての隅に古びた水玉模様の傘が残っていた。

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雨上がりの虹のような出会いの一瞬。

お題の扱い方としてはかなりぎりぎりのラインかもしれない。
Twitter300字SS 第五十三回参加作品

お題「歌」
ジャンル:オリジナル、とある不思議な世界の話
注意書き:特になし

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 太陽の祭りに花を添える楽団が新緑の下で練習に励んでいる。
 その様子を見守っていた近所の住人が、離れた場所で楽器と格闘する小さな団員を見つけた。
「先生、全然音が出ません」
 渦巻き笛を抱えた少年が顔を真っ赤にして息を吹き入れるたび、空腹を知らせるような音が鳴る。植え込みの陰で妖精たちが笑い転げるわけだ。
 付き添っていた先生が優しく諭した。
「いいか、君がこれを鳴らすのではない。この笛が歌いたいように歌わせる。君はその手助けをするだけ」
「知ってるけど」
「相棒を信じて」
 ついでに座る姿勢も直されて、少年は改めて笛に向き合った。さっきより肩の力が抜けている。吹き口をそっとくわえると、カエルの歌声に似た音が響いた。

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ビューティフルハーモニーはこれから作られていく。
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非公開
自己紹介:
化屋月華堂(親サイト)&カフェ「パーティ」(子サイト)管理人。今のところ活動は後者の方が活発。
一応今は社会人なので控えめに動いてるつもりだが、その割に子供じみた言動も多々ある。自覚あり。

ちなみにブログ名は“カフェパにのめり込んで離れられなくなった人”を指す造語に由来。
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