Party Syndromeの現場に踊る足跡の記録。
昨日『ストレイトロード』のページを更新し、新作の情報を追記するとともに、全体を整理して作品の情報を見やすくしました。
以下、その新作「the second crossing」について。
以下、その新作「the second crossing」について。
毎日140文字を書きつつ各地の即売会で藍ちゃんの物語を頒布してきた結果、積み重ねが効いてきたのか、応援の声を少しずついただけるようになりました。
そんな中、イベントに出始めたころに出した本だけが「本編」だと、それをすでに楽しまれた方にとっては140文字だけだと寂しいかなという思いが少しずつ強くなり。
もともと「the first junction」は「二人の出会いの話を収録しているので『最初の合流地点』を本のタイトルにした」わけですが、じゃあsecondは、と言われてもおかしくないような内容とタイトルでもあり。
というわけでsecondの構想は前々からありました。
長編DROPOUTの巻数を重ねる裏で藍ちゃんの物語の「先」も構築し、こういう話を入れようかなとリストアップしてから一部は着手もしていました。
しかし筆が遅いタイプであること、長編のリメイクに予想以上の時間がかかったこと、さらに一つの縛りを課していたことが災いして、気づけばfirstの発行から7年の月日が経過していました。
(ちなみにこの間、再版はしていません。化屋は売れ行きも常にゆっくりです)
縛りとはすなわち「これまで書いてきたものをベースにする」こと。
firstの先頭に立つ「ストレイトロード」はシリーズ自体の始まりですが、それ以外の短編は140文字SSシリーズ「ルート140」の140文字をそのまま(あるいは微修正して)文中に組み込む、あるいは前後を加筆して物語を広げる形式で作ってきました。
これが意外に難しい。何しろ140文字は「当日決めたお題に沿って一場面書く」反復練習としてやってきたので、違う場面を切り貼りしてコラージュを作るような作業でもあったわけです。
しかも昨年9月で区切りをつけるまでの間に「毎日1個×10年」分のストックが。これ全部本編に活用するには取捨選択だけでも時間がかかります。
さすがにこのままではいけない、と方針を転換したのが今年1月。
投稿を続けていたX上(#化屋の140文字劇場)で、「昨日の自分の即興を受けて今日の自分が即興で続きを書く」ミニ連載を始めました。
ベースはこれまでの10年分ではなく、別途考えていた「物語の先」。
そうして秋ごろまでに積み立ててきた「そこそこ長い文章の集まり」を編集し始めたのが、DROPOUTの3巻を発行した後の9月でした。
「今年じゅうには出したい」と決めていたので、そこからは怒涛の編集作業。
思ったより加筆修正が多い。140文字の中では全く足りていない描写があるうえ、即興性の裏でぽつぽつと間違いや矛盾も出ていたので、そこを整えていったわけです。
そうして連作短編の形に仕上げた4本、前述の「一部は着手していた」ころに書き上げていた1本、さらにテキレボアンソロへ投稿していた1本の再録を加え、12/1の文学フリマ東京39にて無事発行できました。
無茶なハードルを設計したのも設置したのも自分ですからね。記録はともかくせめて完走くらいはしておきたかったのです。
よく頑張りました。
さて、製作過程もギリギリでしたが、ページ数もギリギリになってあとがきがご挨拶だけになったので、各エピソードの話もここに書き残します。
☆黒水晶の刃
旧来の「140文字SSを本文中に組み込む」形式で、2021年に書ききれていた唯一の作品。マザー・フレイムの部下モリオンの正式登場回です。
この男、実は「#フォロワーさんからイメージもらって悪の組織キャラつくる」というハッシュタグから生み出されたキャラ(実は藍ちゃんと似た経緯)でしたが、筆が遅すぎてすぐには形になってくれず、140文字SSに時折顔を出すものの全体像の描写はずっと先延ばしにしていました。
過去ログ調べたら当時集まったイメージは「水晶/刀/眼鏡/頭良さそう/ヘビースモーカー」。活かしきれてないですね!はい実力不足!
悪の組織キャラ要素どこ行ったと突っ込まれる前に弁明すると、マザーは最初から悪役ポジションです。藍ちゃんにとっての、ですが。
☆きょうの収穫
少しさかのぼって2017年の作品。first発行の少し後にテキレボへ参加したときのアンソロ投稿作です。
このためテキレボ公式サイトのアーカイブで全文公開されているのですが、当時の冊子はもう手に入りませんし、最近になってストレイトロードを知った方もいますので今回収録しました。
冒頭140文字がルート140収録分からの抜粋、そこから話を膨らませてトータル4000文字の物語にまとめています。
当時いただいた感想で「藍ちゃんは好きになれないけど、ゼファールがうまく中和している」というものを今でも覚えていて、時折意識するようにしています。コンビはバランスが大事です。
☆家出少年の話
ここからが2024年の140文字連載を土台にした作品です。
ハケア初登場回。彼の存在も頭の中にはだいぶ前からいたのですが、ようやく明確な形で登場させられました。
Xで書いている間は容姿が全く決まっていませんでした。Ristaが「場面から物語を作っていく」タイプで、話に直接関係しないキャラ設定は極力作らないため、なんとなくで流していたわけです。
しかし外見の特徴は目撃談を語るうえでどうしても必要になるし、キャラを区別する要素も欲しいよね、ということで「赤毛」とだけ加筆しています。オレンジ系です。
☆爆ぜる力
ゼファールさんが一番無茶をさせられた回。
新しい「仲間」を守るという仕事、相手にも「仲間」が出てきて面倒なことに、などの要素によってsecondの軸が「仲間」になりました。
勉強苦手な風の魔女にもわかるように謎解きをする場面は、多分本当はもっとやさしい言葉で説明したり、聞き返されて言い換えたりしていると思います。
☆調査と検証
荒野の研究所ふたたび、の回。
ウェンズとは違う部署の研究員ヘルミナ登場。140文字劇場の時点では名無しどころか一話限りの登場でしたが、次の話にかかわる「担当者」が必要なのでは、と後から気づいたので名前を聞き出してきました。
☆未知との絆
脱走生物に振り回される回。
140文字劇場では別の話(研究チームに同行してある集落へ向かった件)と並行して進められていたエピソードでしたが、文字数やページ数や残り時間と相談した結果、クリーチャーの存在だけ残してほかは大幅に書き換えました。
紙箱みどさんにお願いした表紙は、この話の一場面をもとにした構図です。すでにマスコットキャラっぽい顔してますが本当に最後の最後なんですその場面。
話やボリュームから考えてハケアとのツーショットでもよかったのかもしれませんが、それだとシリーズのイメージが変わっちゃいそう。
この黒い生き物、今後は140文字劇場でも登場します。させたい。させたいけど……な、名前どうしよう?
以上です。お付き合いいただきありがとうございました。
ちなみに、third何とかの予定は未定です。
どうしても「改めて書きたい」エピソードがありまして、今度は連作短編ではなく一冊通しての長編もいいかもしれないと考えています。
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化屋月華堂(親サイト)&カフェ「パーティ」(子サイト)管理人。今のところ活動は後者の方が活発。
一応今は社会人なので控えめに動いてるつもりだが、その割に子供じみた言動も多々ある。自覚あり。
ちなみにブログ名は“カフェパにのめり込んで離れられなくなった人”を指す造語に由来。
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