Party Syndromeの現場に踊る足跡の記録。
Twitter300字SS 第六十一回参加作品
※2/1開催分の再掲です。(当時は忍者ブログがメンテナンス中で投稿できなかった)
我が家に初めての猫がやってきた頃、ちょうど隣の家が建て替え工事をしていた。
昼になるたび壁を壊す重機の音がこちら側の窓や壁をも揺らす。手のひらサイズの仔猫にはきっと世界を揺るがす衝撃だったに違いない。いつも酷くおびえて鳴き続けるから、そのたびに私は猫を毛布に包み、優しく抱きしめて、小さな心臓をなだめ続けた。
そうして時は過ぎ、工事が終わる頃、猫はすっかり我が家の王様になっていた。
家中どこでも我が物顔で歩くし、あらゆる手段でわがままを通す。そして甘えたいときには決まって、どこからか毛布を咥えて持ってくる。仔猫のときのように包んでくれるまで、私の足下につきまとって、不安そうな声音で鳴き続けるのだった。
※2/1開催分の再掲です。(当時は忍者ブログがメンテナンス中で投稿できなかった)
#Twitter300字ss @Tw300ss
第六十一回「包む」
タイトル:あのときのように
ある日常/注意書きなし/残念ながらフィクションです
いつものブログがメンテ続いてて書き込めないので(閲覧はできる)別の形式でまとめました。 pic.twitter.com/yWwAJVAvQ9
— Rista(化屋月華堂) (@Rista_Bakeya) February 1, 2020
我が家に初めての猫がやってきた頃、ちょうど隣の家が建て替え工事をしていた。
昼になるたび壁を壊す重機の音がこちら側の窓や壁をも揺らす。手のひらサイズの仔猫にはきっと世界を揺るがす衝撃だったに違いない。いつも酷くおびえて鳴き続けるから、そのたびに私は猫を毛布に包み、優しく抱きしめて、小さな心臓をなだめ続けた。
そうして時は過ぎ、工事が終わる頃、猫はすっかり我が家の王様になっていた。
家中どこでも我が物顔で歩くし、あらゆる手段でわがままを通す。そして甘えたいときには決まって、どこからか毛布を咥えて持ってくる。仔猫のときのように包んでくれるまで、私の足下につきまとって、不安そうな声音で鳴き続けるのだった。
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Rista
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性別:
非公開
自己紹介:
化屋月華堂(親サイト)&カフェ「パーティ」(子サイト)管理人。今のところ活動は後者の方が活発。
一応今は社会人なので控えめに動いてるつもりだが、その割に子供じみた言動も多々ある。自覚あり。
ちなみにブログ名は“カフェパにのめり込んで離れられなくなった人”を指す造語に由来。
あなたは大丈夫ですか?
一応今は社会人なので控えめに動いてるつもりだが、その割に子供じみた言動も多々ある。自覚あり。
ちなみにブログ名は“カフェパにのめり込んで離れられなくなった人”を指す造語に由来。
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