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Party Syndromeの現場に踊る足跡の記録。


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カフェパ話。

9/10撤収後、ヒロは琴牙さんに誘われ彼の家を訪れる。
トーストさんブログの記事を受けて、その続きのようなものを。


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今日は逃げてばかりの一日だった。
自分で自分が情けない。



案内された響音家の第一印象は、「ここは本当に個人宅兼研究所なのか」。
どう見ても家というよりホテルだった。

次に思ったのは、「何でこんなに人がいるのか」。
ポケモンの数が多いというのは聞いていたが、琴牙だけでなく見かける人間全員がやけに親切で、やけに笑顔だった。

朝食のホットケーキを食べているときも、
庭でポケモンバトルを見物していたときも、
広い広い畑を見て回ったときも、
川に沿って回る水車を眺めていたときも、
そこには笑顔があった。
これでもかとばかりに仲良しな人間とポケモンの姿があった。

冠示とかいう人間に捕まって抱きつかれている間も、相手がいかに幸せそうな顔をしているか、見なくても感じた。


結局そんな感じで一日が終わってしまい、帰るタイミングを見失ったまま、もう1泊することになった。
ベッドの上に力なく寝転がり、意識は自然と今日の出来事を回想する。

ここには悲しいことなんて何一つないのに、何故こんなに居心地が悪いんだろう。
その答えが少しずつ見えてきたのは夕食の頃だった。朝以上に賑やかな食卓を囲む彼らに、ある記憶が重なったのだ。


ポケモンセンター。
誰のためにも開かれていて、それ故に誰の場所でもない場所。
そこを訪れるのは怪我を負ったポケモンと、その傷を心の底から心配するトレーナーたち。彼らはポケモンが回復するととても嬉しそうに抱き上げるかすがりつくか、モンスターボールを優しく撫でて声をかけるかして、それから希望に満ちた目で旅立っていく。
間違っても、トレーナーに置いてきぼりにされたポケモンが長期間居座るような場所じゃない。

そうだ。あのときずっと感じていた空気と一緒なんだ。
手を伸ばしても決して届かない暖かさ。
すぐ目の前にあるのに決して自分のものにはならない幸福。

『来ないで。近づかないで。うっとうしいのよ』

脳裏をよぎる、つい最近投げつけられた言葉。
気が遠くなるほど長かった待ちぼうけに一度はピリオドを打ってくれたトレーナーは、再び自分の元からいなくなってしまった。
しかも今度は彼女自身の意志で。


僕だって、大好きなトレーナーと一緒にいたい、一緒にバトルしたいのに。
幸せな時間が欲しいのに。

どうして?
僕はいったい何を間違えたわけ?


気がつくと目元に熱いものがたまっていた。
誰かに見られる前にと、近くにあった枕を適当に掴んで、目をぬぐった。

そしてそのまま深く眠った。


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何をしても調子が悪い。
現実の自分に仮想世界の自分が引っ張られているのか、それとも物語の世界が現実にも影を落としているのか?
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自己紹介:
化屋月華堂(親サイト)&カフェ「パーティ」(子サイト)管理人。今のところ活動は後者の方が活発。
一応今は社会人なので控えめに動いてるつもりだが、その割に子供じみた言動も多々ある。自覚あり。

ちなみにブログ名は“カフェパにのめり込んで離れられなくなった人”を指す造語に由来。
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