Party Syndromeの現場に踊る足跡の記録。
一番暇を持て余している人の話の続き。
間接的に関わるキャラのPLさんへ断りを入れたので。
(投稿1時間後、いろいろ思いついたことがあって追記。)
間接的に関わるキャラのPLさんへ断りを入れたので。
(投稿1時間後、いろいろ思いついたことがあって追記。)
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どうしてわざわざ外に行くの、って。
雨は外でしか降らないんだから当たり前でしょう?
響音家は2日続けて新たな客人を迎えた。
真っ白なユキワラシと角を生やした女が、ドーブルに紹介されつつ向かい合う。部分的に人間離れした彼女の姿をユキワラシがどう思ったかは分からないが、彼女の方は明らかにいらついていて、それは眉間の皺に伺えた。
カフェで知り合った、という部分にももちろん反応した。この場合どこの店かは聞くまでもないだろう。仮にもその場所を創設した人物である、たとえ思いこみに支配され自ら憎悪の沼に沈めた思い出だとしても、連想の筆頭として想起するのはある意味当然だった。そのとき頭をよぎったのが冷たくない懐かしさだったことに気づくのは半日ほど後になってからだが。
しかしそれ以上に、
(どこかの剣士“なのか”って……前から思ってたけど、こいつ時々言うことおかしいわよ、地の文じゃないんだから……!)
彼女は紹介内容の意図的な改変より、琴牙の発言そのものに突っ込みたくて仕方ない苛立ちを懸命にこらえていたのだった。
昼時はその新顔も交え、例のそっくりなカフェバーで過ごすこととなった。
地元住民に受けたからという理由でそのまま営業を続けているというこの場所について、彼女は主に感情の問題で良い顔を出来ていない(余談だが統轄本部は営業的な意味で今後の問題発生を心配している)。自分に対して行われようとしていた「治療」の中身は結局不明なままだが、ある程度は意図して設計したらしい「違和感」は未だに彼女の心をちくちくとつついていた。
そんな店には一角にステージが設けられている。本家と違ってバーという性質も持たせた故なのか、設計者の趣味なのかは分からない。そのステージを今、イーブイとその進化系らしいポケモン(図鑑にない種類なのでよく分からない)が占拠していた。
「かわいいなぁ…w」
ユニゾンとダンスを鑑賞する琴牙は心底幸せそうだ。目の前で繰り広げられているのはいわゆる「ほほえましい光景」であるらしいが、幸福感を忘れてしまった怪物はあまり夢中になれなかった。姉イーブイを心配する弟イーブイがからかわれる様子をしばらく眺めていたが、同調も同情も湧いてこなかったので、途中で見る方向を変えてみる。
ちょうどユキワラシがステージに招かれたところだった。
(楽しそうね……)
これまた自分から誘いに乗った客だったらしい。そんな雰囲気を感じた。
一瞬高まった苛立ちが拳を握る動作を運動神経に命じると、裁ちばさみの形状をした右手が勢いよく閉じられ、テーブルクロスに切り込みを入れた。我に返ってからさらに腹立たしくなり、今度は意識してじゃきじゃきと布を切り裂いていく。
知るにつけ、自分がここへ来ることになった経緯が不思議で仕方ないと思えてくる。何をするためにここにいるのか。あの弟でさえ、姉のお守りという積極的な目的があるというのに。
彼女は考える。
氷のフルートの音色を聞き流しながら。
透き通ったその笛に秘められた力のことはまだ知らない。
明くる日も彼女は考える。
灰色の空を見上げ、両目にも容赦なく入ってくる雨粒に目を細めながら。
黒い髪にかかった水滴はその根元から頭皮へ流れ、涙の代わりに頬を滑り落ちた。
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今や身内にすら忘れ去られているが、彼女はまともな人間だった頃、雑貨屋経営の傍ら文筆業も営んで生計を立てていた時期がある。
設定上は町のミニコミ誌とかにネタ提供するライターという立ち位置。
……PL(=化屋の管理人)と密接にリンクしていた当時ならではの設定だけど、彼女は結局自分の一番悪い面を引き継いでしまった気がする。
ごめんよ、本当に。
6年もの付き合いになるのに、彼女の愛情の対象がよく分からない。
他のキャラはだいたい好きな飲み物とか確定してるんだけど……
どうしてわざわざ外に行くの、って。
雨は外でしか降らないんだから当たり前でしょう?
響音家は2日続けて新たな客人を迎えた。
真っ白なユキワラシと角を生やした女が、ドーブルに紹介されつつ向かい合う。部分的に人間離れした彼女の姿をユキワラシがどう思ったかは分からないが、彼女の方は明らかにいらついていて、それは眉間の皺に伺えた。
カフェで知り合った、という部分にももちろん反応した。この場合どこの店かは聞くまでもないだろう。仮にもその場所を創設した人物である、たとえ思いこみに支配され自ら憎悪の沼に沈めた思い出だとしても、連想の筆頭として想起するのはある意味当然だった。そのとき頭をよぎったのが冷たくない懐かしさだったことに気づくのは半日ほど後になってからだが。
しかしそれ以上に、
(どこかの剣士“なのか”って……前から思ってたけど、こいつ時々言うことおかしいわよ、地の文じゃないんだから……!)
彼女は紹介内容の意図的な改変より、琴牙の発言そのものに突っ込みたくて仕方ない苛立ちを懸命にこらえていたのだった。
昼時はその新顔も交え、例のそっくりなカフェバーで過ごすこととなった。
地元住民に受けたからという理由でそのまま営業を続けているというこの場所について、彼女は主に感情の問題で良い顔を出来ていない(余談だが統轄本部は営業的な意味で今後の問題発生を心配している)。自分に対して行われようとしていた「治療」の中身は結局不明なままだが、ある程度は意図して設計したらしい「違和感」は未だに彼女の心をちくちくとつついていた。
そんな店には一角にステージが設けられている。本家と違ってバーという性質も持たせた故なのか、設計者の趣味なのかは分からない。そのステージを今、イーブイとその進化系らしいポケモン(図鑑にない種類なのでよく分からない)が占拠していた。
「かわいいなぁ…w」
ユニゾンとダンスを鑑賞する琴牙は心底幸せそうだ。目の前で繰り広げられているのはいわゆる「ほほえましい光景」であるらしいが、幸福感を忘れてしまった怪物はあまり夢中になれなかった。姉イーブイを心配する弟イーブイがからかわれる様子をしばらく眺めていたが、同調も同情も湧いてこなかったので、途中で見る方向を変えてみる。
ちょうどユキワラシがステージに招かれたところだった。
(楽しそうね……)
これまた自分から誘いに乗った客だったらしい。そんな雰囲気を感じた。
一瞬高まった苛立ちが拳を握る動作を運動神経に命じると、裁ちばさみの形状をした右手が勢いよく閉じられ、テーブルクロスに切り込みを入れた。我に返ってからさらに腹立たしくなり、今度は意識してじゃきじゃきと布を切り裂いていく。
知るにつけ、自分がここへ来ることになった経緯が不思議で仕方ないと思えてくる。何をするためにここにいるのか。あの弟でさえ、姉のお守りという積極的な目的があるというのに。
彼女は考える。
氷のフルートの音色を聞き流しながら。
透き通ったその笛に秘められた力のことはまだ知らない。
明くる日も彼女は考える。
灰色の空を見上げ、両目にも容赦なく入ってくる雨粒に目を細めながら。
黒い髪にかかった水滴はその根元から頭皮へ流れ、涙の代わりに頬を滑り落ちた。
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今や身内にすら忘れ去られているが、彼女はまともな人間だった頃、雑貨屋経営の傍ら文筆業も営んで生計を立てていた時期がある。
設定上は町のミニコミ誌とかにネタ提供するライターという立ち位置。
……PL(=化屋の管理人)と密接にリンクしていた当時ならではの設定だけど、彼女は結局自分の一番悪い面を引き継いでしまった気がする。
ごめんよ、本当に。
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他のキャラはだいたい好きな飲み物とか確定してるんだけど……
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HN:
Rista
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
化屋月華堂(親サイト)&カフェ「パーティ」(子サイト)管理人。今のところ活動は後者の方が活発。
一応今は社会人なので控えめに動いてるつもりだが、その割に子供じみた言動も多々ある。自覚あり。
ちなみにブログ名は“カフェパにのめり込んで離れられなくなった人”を指す造語に由来。
あなたは大丈夫ですか?
一応今は社会人なので控えめに動いてるつもりだが、その割に子供じみた言動も多々ある。自覚あり。
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