Party Syndromeの現場に踊る足跡の記録。
続き。
時々思う。このブログって正直どれくらい読まれてるんだろう。
そしてやっぱりSS記事には前後関係の説明が必要なんだろうか。
……資料集(このブログにリンクを張ってある奴)に移してある旧ブログの記事から、補完説明をつけていこうと思う。
時々思う。このブログって正直どれくらい読まれてるんだろう。
そしてやっぱりSS記事には前後関係の説明が必要なんだろうか。
……資料集(このブログにリンクを張ってある奴)に移してある旧ブログの記事から、補完説明をつけていこうと思う。
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土曜日の夜。
例のヒトカゲに無理矢理連れて行かれた先には、何故か森があって、何故か道があって、何故かカフェバーが建っていた。
中はそこそこにぎわっていて、どこか見覚えのある店員が働いていた。
忘れもしないあの場所に「だいたい」似せてあるその場所、似て非なる場所に、“彼女”はひどく抵抗を覚えた。
自分が築き上げた大切な場所の偽物として、ではない。
その「本物」の方を――毎夜毎夜見続けた悪夢、自分がかつて直面した痛いでは済まない光景を――夢よりもずっと鮮明に思い出したからだろう。まるでそこに冥府の入口でも見たかのように、彼女は中へ入ることを頑なに拒んだ。
それでも中へ引っ張り込まれて、
そこには1匹のドーブルと、ネタバラシが待っていた。
周囲に配置したポケモンたち、そしてこの店は、やはり自分を精神的に追い詰め苦しめるためにわざわざ用意されたものであったという。
何故自分を苦しめようとしたのかは結局分からずじまいのまま、彼女は勝手に膝へ乗ってきたシャドーを抱えた状態で、ドーブルと話をした。
いつの間にか自然に、声を出していた。
「もう、私が戻る意味は、ないの。……私が、守りたかったもの……もう、ないのよ。私が壊して……誰も、顧みない。」
「守りたかったのはカフェの平和、ですか?」
「ただ、平和であればいい、って、ものじゃ、ないのよ……」
「どんな場所も平和であるのは少しだけ。必ずトラブルがあって平和があって…。トラブルがあっても、だれもかれも笑い会えればそれでいいんじゃないですか?」
しばらく喉を使っていなかったので途切れ途切れになった言葉を、相手はちゃんと聞いてはくれた。けれども、返ってくる答えは結局、前に誰かから聞いた答えと同じだった。
曰く、諦めろと。
勝手なことを言わないで、と反論する彼女に、さらに追い討ちの一言が続く。
「んー、ボクも勝手だけど……あなたも勝手なんじゃないですか? 逃げたり傷つけたり。帰ってきてほしいひとがいるのに、意地はっちゃって。やめてほしいなら…もっと素直に、家にもどったらどうですか?」
「……帰ってきてほしい、って、……意味が、分からない。……顔を見ても、敵にしか、見えないのに。……私を、襲ってきた、相手なのに。」
「でも…貴女の居場所は、そこなんです。」
会話は決定的に食い違ったまま終わった。
深夜。
ベッドの上に伏したまま、彼女は思う。
逃げたことにも、傷つけたことにも、彼女なりのはっきりした理由があった。
しかしそれについては一切言わなかったし、相手も聞こうとしなかった。言わなかったのにももちろん理由がある。
大切なものを全力で守ろうとしたら、守ろうとしたこと自体を否定された。
「奪われたくないならまずは自分で守らないと」とはいっても、守ることをやめろと言いたげな要求と同時に突きつけられたら、何も出来なくなるじゃないか。
私は私を守りたいだけ。
生きている以上、自分を守ろうとするのは当然のことなのに。
もう二度とあんな思いをしたくない、ただそれだけなのに。
眠れない彼女が迎えた翌朝は、世話をしていたポケモンたちの人格がいっぺんに変わっている、という事態に直面することから始まった。
(本当に演技だったのね……)
態度の変わった面々、つまり「素顔に戻った」彼らを見ても、やはりどこか不安が抜けない。時々フラッシュバックが起きるのも変わらなかった。
息苦しい日々はまだまだ続くらしい。
しばらくして、例のそっくりなカフェに呼び出された。
昨日のドーブルから“もふもふの仕方”とやらを熱っぽく解説されたが、どこが魅力的なのか、彼女にはさっぱり理解できなかった。
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土曜の夜、「話の次の段階として」チャット上で展開した会話を含む。
でも、このまま二者の間だけで続ける気はない。それじゃカフェじゃない。
本当の戦いはこれからだろうと思う。
土曜日の夜。
例のヒトカゲに無理矢理連れて行かれた先には、何故か森があって、何故か道があって、何故かカフェバーが建っていた。
中はそこそこにぎわっていて、どこか見覚えのある店員が働いていた。
忘れもしないあの場所に「だいたい」似せてあるその場所、似て非なる場所に、“彼女”はひどく抵抗を覚えた。
自分が築き上げた大切な場所の偽物として、ではない。
その「本物」の方を――毎夜毎夜見続けた悪夢、自分がかつて直面した痛いでは済まない光景を――夢よりもずっと鮮明に思い出したからだろう。まるでそこに冥府の入口でも見たかのように、彼女は中へ入ることを頑なに拒んだ。
それでも中へ引っ張り込まれて、
そこには1匹のドーブルと、ネタバラシが待っていた。
周囲に配置したポケモンたち、そしてこの店は、やはり自分を精神的に追い詰め苦しめるためにわざわざ用意されたものであったという。
何故自分を苦しめようとしたのかは結局分からずじまいのまま、彼女は勝手に膝へ乗ってきたシャドーを抱えた状態で、ドーブルと話をした。
いつの間にか自然に、声を出していた。
「もう、私が戻る意味は、ないの。……私が、守りたかったもの……もう、ないのよ。私が壊して……誰も、顧みない。」
「守りたかったのはカフェの平和、ですか?」
「ただ、平和であればいい、って、ものじゃ、ないのよ……」
「どんな場所も平和であるのは少しだけ。必ずトラブルがあって平和があって…。トラブルがあっても、だれもかれも笑い会えればそれでいいんじゃないですか?」
しばらく喉を使っていなかったので途切れ途切れになった言葉を、相手はちゃんと聞いてはくれた。けれども、返ってくる答えは結局、前に誰かから聞いた答えと同じだった。
曰く、諦めろと。
勝手なことを言わないで、と反論する彼女に、さらに追い討ちの一言が続く。
「んー、ボクも勝手だけど……あなたも勝手なんじゃないですか? 逃げたり傷つけたり。帰ってきてほしいひとがいるのに、意地はっちゃって。やめてほしいなら…もっと素直に、家にもどったらどうですか?」
「……帰ってきてほしい、って、……意味が、分からない。……顔を見ても、敵にしか、見えないのに。……私を、襲ってきた、相手なのに。」
「でも…貴女の居場所は、そこなんです。」
会話は決定的に食い違ったまま終わった。
深夜。
ベッドの上に伏したまま、彼女は思う。
逃げたことにも、傷つけたことにも、彼女なりのはっきりした理由があった。
しかしそれについては一切言わなかったし、相手も聞こうとしなかった。言わなかったのにももちろん理由がある。
大切なものを全力で守ろうとしたら、守ろうとしたこと自体を否定された。
「奪われたくないならまずは自分で守らないと」とはいっても、守ることをやめろと言いたげな要求と同時に突きつけられたら、何も出来なくなるじゃないか。
私は私を守りたいだけ。
生きている以上、自分を守ろうとするのは当然のことなのに。
もう二度とあんな思いをしたくない、ただそれだけなのに。
眠れない彼女が迎えた翌朝は、世話をしていたポケモンたちの人格がいっぺんに変わっている、という事態に直面することから始まった。
(本当に演技だったのね……)
態度の変わった面々、つまり「素顔に戻った」彼らを見ても、やはりどこか不安が抜けない。時々フラッシュバックが起きるのも変わらなかった。
息苦しい日々はまだまだ続くらしい。
しばらくして、例のそっくりなカフェに呼び出された。
昨日のドーブルから“もふもふの仕方”とやらを熱っぽく解説されたが、どこが魅力的なのか、彼女にはさっぱり理解できなかった。
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土曜の夜、「話の次の段階として」チャット上で展開した会話を含む。
でも、このまま二者の間だけで続ける気はない。それじゃカフェじゃない。
本当の戦いはこれからだろうと思う。
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性別:
非公開
自己紹介:
化屋月華堂(親サイト)&カフェ「パーティ」(子サイト)管理人。今のところ活動は後者の方が活発。
一応今は社会人なので控えめに動いてるつもりだが、その割に子供じみた言動も多々ある。自覚あり。
ちなみにブログ名は“カフェパにのめり込んで離れられなくなった人”を指す造語に由来。
あなたは大丈夫ですか?
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