Party Syndromeの現場に踊る足跡の記録。
Twitter300字SS 第三十回参加作品
お題「飾る」
ジャンル:オリジナル、ある人々の日常
注意書き:特になし
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三月四日。商店街の店が一斉に模様替えして、ひな祭りの装いが消えた。今日からホワイトデーが最大勢力、次点に卒業祝い。
私は玩具屋の店頭に飾られた二体のテディベアの着せ替え中。お内裏様から学ランに変身。お雛様から振袖と袴に換えたところで、手が止まった。
「あなたがこうやって二人で来てくれるのはいつかしら」
店主つまり母の昨日の一言に今頃腹が立って、卒業式イメージの小道具を並べるのをやめた。金屏風は回収、畳風の台座には埃を被った売れ残りを散らして。
「見て、懐かしい」
散歩中の老夫婦が足を止めた。
「あれテレビで見た」
女の子がガラス窓に飛びついた。
百人一首かるたが急に売れ始めた理由に母が気づくまで三日かかった。
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お題「飾る」
ジャンル:オリジナル、ある人々の日常
注意書き:特になし
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三月四日。商店街の店が一斉に模様替えして、ひな祭りの装いが消えた。今日からホワイトデーが最大勢力、次点に卒業祝い。
私は玩具屋の店頭に飾られた二体のテディベアの着せ替え中。お内裏様から学ランに変身。お雛様から振袖と袴に換えたところで、手が止まった。
「あなたがこうやって二人で来てくれるのはいつかしら」
店主つまり母の昨日の一言に今頃腹が立って、卒業式イメージの小道具を並べるのをやめた。金屏風は回収、畳風の台座には埃を被った売れ残りを散らして。
「見て、懐かしい」
散歩中の老夫婦が足を止めた。
「あれテレビで見た」
女の子がガラス窓に飛びついた。
百人一首かるたが急に売れ始めた理由に母が気づくまで三日かかった。
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Twitter300字SS 第二十九回参加作品
お題「氷」
ジャンル:オリジナル、ある人々の日常
注意書き:特になし
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彼女はオレンジジュースのふたとストローを取って、カップの底にたまった氷を一気に口の中へ注いだ。
ごく自然な動作だったから最初はスルーしたけど、空のカップが目に入った瞬間、つい聞いてしまった。
「何してるの」
「氷を食べてる」
「食べるの?」
「だって氷も食べる物でしょ。これやると変な目で見る人多いけど。実際食べる用の氷も売ってるし。かき氷なんて専門店まであるのに」
彼女は真顔で氷をかじっている。
「まさかそのまま捨てるの。氷」
「えーと」
常識で言えば、だけど、ここで友達を敵にしたくない。
「……溶けた氷を飲むことは、あるけど」
「あー、そっち派」
納得された。
心の中で謝った。たまに、だよ。今みたいに気まずいときとか。
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お題「氷」
ジャンル:オリジナル、ある人々の日常
注意書き:特になし
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彼女はオレンジジュースのふたとストローを取って、カップの底にたまった氷を一気に口の中へ注いだ。
ごく自然な動作だったから最初はスルーしたけど、空のカップが目に入った瞬間、つい聞いてしまった。
「何してるの」
「氷を食べてる」
「食べるの?」
「だって氷も食べる物でしょ。これやると変な目で見る人多いけど。実際食べる用の氷も売ってるし。かき氷なんて専門店まであるのに」
彼女は真顔で氷をかじっている。
「まさかそのまま捨てるの。氷」
「えーと」
常識で言えば、だけど、ここで友達を敵にしたくない。
「……溶けた氷を飲むことは、あるけど」
「あー、そっち派」
納得された。
心の中で謝った。たまに、だよ。今みたいに気まずいときとか。
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Twitter300字SS 第二十八回参加作品
お題「火・炎」
ジャンル:オリジナル、ある人々の日常
注意書き:競技ダンスは雑誌での紹介程度の知識しかないです
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表彰式を控えたホールの片隅で、あるカップルの口論を見た。
町の小さな競技会、参加者の実力はたかがしれている中、その二人は飛び抜けていた。燃え盛る炎のようなダンスに会場の全員が目を奪われたはずだった。でもなぜか二人は優勝どころか入賞も逃したのだ。
「あなたのせいよ! そんなに私と踊るのが嫌なの?」
女が可能な限りの小声で怒鳴る。
相手の男は無表情を崩さない。
「とぼけないで。最後に審査員のこと睨んだでしょ」
「何の話だ」
「わざと自分の評価下げさせるなんてありえない! どうせなら勝たせてよ!」
「現実を見ろ」
「あなたに言われたくない!」
詰め寄る女の真っ赤なドレスが怒りに震える。今にも炎がフロアに燃え移りそうだった。
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お題「火・炎」
ジャンル:オリジナル、ある人々の日常
注意書き:競技ダンスは雑誌での紹介程度の知識しかないです
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表彰式を控えたホールの片隅で、あるカップルの口論を見た。
町の小さな競技会、参加者の実力はたかがしれている中、その二人は飛び抜けていた。燃え盛る炎のようなダンスに会場の全員が目を奪われたはずだった。でもなぜか二人は優勝どころか入賞も逃したのだ。
「あなたのせいよ! そんなに私と踊るのが嫌なの?」
女が可能な限りの小声で怒鳴る。
相手の男は無表情を崩さない。
「とぼけないで。最後に審査員のこと睨んだでしょ」
「何の話だ」
「わざと自分の評価下げさせるなんてありえない! どうせなら勝たせてよ!」
「現実を見ろ」
「あなたに言われたくない!」
詰め寄る女の真っ赤なドレスが怒りに震える。今にも炎がフロアに燃え移りそうだった。
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Twitter300字SS 第二十六回参加作品
お題「月」
ジャンル:オリジナル
注意書き:特になし
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仲間内で十五夜の月見の計画を練っているうち、いつの間にか話がそれて、変わったものを食べようとの提案合戦に発展した。
酒は普通だ、月見茶なら何がいい。
月見ジュースは黄色い果物だろうか。
なら月見ビールでもいいだろう。
団子ならぬ月見餅。
月見まんじゅう。
月見チョコ。
月見クッキー。
月見リンゴ。
月見スイカ。
月見かき氷。
やめろ、それはもう季節外れだ。
それなら月見そば、これはもうあるな。
じゃあ月見ラーメンはどうだ。
月見寿司。手まりならいける。
月見たこ焼き。
月見ハンバーグ。
月見ゆで卵。
月見ハム。
月見シュウマイ。
月見コロッケ。
月見ステーキ。
お前それ単に食いたいだけじゃないの。
世界は満月のように丸いもので溢れている。
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イベントの準備に追われる中、物語の形式を無視して書いてみました。
でもちゃんと300文字ですよ!
お題「月」
ジャンル:オリジナル
注意書き:特になし
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仲間内で十五夜の月見の計画を練っているうち、いつの間にか話がそれて、変わったものを食べようとの提案合戦に発展した。
酒は普通だ、月見茶なら何がいい。
月見ジュースは黄色い果物だろうか。
なら月見ビールでもいいだろう。
団子ならぬ月見餅。
月見まんじゅう。
月見チョコ。
月見クッキー。
月見リンゴ。
月見スイカ。
月見かき氷。
やめろ、それはもう季節外れだ。
それなら月見そば、これはもうあるな。
じゃあ月見ラーメンはどうだ。
月見寿司。手まりならいける。
月見たこ焼き。
月見ハンバーグ。
月見ゆで卵。
月見ハム。
月見シュウマイ。
月見コロッケ。
月見ステーキ。
お前それ単に食いたいだけじゃないの。
世界は満月のように丸いもので溢れている。
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イベントの準備に追われる中、物語の形式を無視して書いてみました。
でもちゃんと300文字ですよ!
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プロフィール
HN:
Rista
HP:
性別:
非公開
自己紹介:
化屋月華堂(親サイト)&カフェ「パーティ」(子サイト)管理人。今のところ活動は後者の方が活発。
一応今は社会人なので控えめに動いてるつもりだが、その割に子供じみた言動も多々ある。自覚あり。
ちなみにブログ名は“カフェパにのめり込んで離れられなくなった人”を指す造語に由来。
あなたは大丈夫ですか?
一応今は社会人なので控えめに動いてるつもりだが、その割に子供じみた言動も多々ある。自覚あり。
ちなみにブログ名は“カフェパにのめり込んで離れられなくなった人”を指す造語に由来。
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